「親が施設に入ることになり、実家を片付けないといけなくなった」
「物が多すぎて、どこから手をつければいいかわからない…」
ケアマネジャー・医療相談員として働いてきた中で、こういう相談を何度か受けました。退院前のカンファレンスで在宅復帰が難しいと判断され、施設入所が決まる。すると同時に、子ども世代が「実家の片付け」という大きな課題に直面します。
片付けに追われて途方に暮れるご家族を、何度も見てきました。この記事では、実家の片付けを何から始めればいいのか、費用・業者選び・売れるものの確認まで、順番に沿って解説します。介護とお金の現場を見てきた立場から、実用的にまとめます。

実家の片付けは、何から手をつけるかで9割決まるっす🐾 いきなり捨て始めると、大事なものまで失くすっすよ!
実家の片付けは「順番」で決まる
実家の片付けで失敗する一番の原因は、いきなり物を捨て始めることです。正しい順番で進めれば、大事な書類を失くしたり、売れるものを捨ててしまったりする失敗を防げます。
① まず「探すもの」から手をつける
最初にやるのは、捨てることではなく「重要なものを探すこと」です。これらは家の処分・相続・解約手続きに必要になります。
- 不動産の権利書・登記関係の書類
- 通帳・印鑑・キャッシュカード
- 保険証券(生命保険・医療保険・火災保険)
- 年金手帳・各種契約書
- 遺言書・エンディングノート
これらは古い家ほど、思わぬ場所(仏壇の引き出し、押し入れの奥、古い箪笥の中)に保管されていることがあります。誤って捨ててしまうと後の手続きで困るので、最優先で探してください。
② 次に「分ける」——4つの箱で仕分ける
重要なものを確保したら、残りの物を仕分けます。「残す」「売る」「捨てる」の3つに加えて、判断に迷うものを入れる「整理箱」を作るのがコツです。
整理箱を作ると、判断に時間をかけずにどんどん仕分けが進みます。迷ったものは後でまとめて見直せばよく、「うっかり捨てて後悔」も防げます。
③ 最後に「処分・清掃」
仕分けが終わってから、処分と清掃に入ります。自治体のゴミ回収で出せるもの、粗大ゴミ、業者に頼むものを整理して進めます。順番を守るだけで、片付け全体がぐっと楽になります。
何から始める?最初の一週間でやること
「とにかく何から始めればいいのか」という方のために、最初の一週間でやることを整理します。
- 重要書類(権利書・通帳・保険証券)を探して一か所にまとめる
- 家全体の物量をざっと把握する(部屋ごとに写真を撮ると便利)
- 家をどうするか(売る・貸す・解体・空き家のまま)の方針を家族で確認する
- 自分でやるか業者に頼むか、おおまかに決める
大事なのは、いきなり全部を片付けようとしないことです。まず重要書類の確保と方針決めができれば、最初の一週間としては十分です。
実家の片付け費用の目安
自分でやる場合・業者に頼む場合の費用感
費用は、自分でやるか業者に頼むかで大きく変わります。
| 方法 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 自分でやる | 処分費のみ(数万円〜) | 費用は抑えられるが時間と労力がかかる |
| 業者に一部依頼 | 10〜30万円程度 | 大型家具・大量のゴミだけ任せる |
| 業者に全部依頼 | 戸建てで30〜80万円程度 | 物量・間取りで大きく変動 |
戸建ての一軒まるごとを業者に依頼すると、物量によっては数十万円以上かかります。費用は地域・物量・作業内容で大きく変わるため、必ず見積もりを取って確認してください。
費用を抑える3つのコツ
- 自分でできる仕分け・小物の処分は先に済ませておく
- 売れるものは買取に回して、処分量そのものを減らす
- 複数業者から相見積もりを取って比較する
片付け業者の選び方と注意点
相見積もりが鉄則——一括見積もりを活用する
片付け・不用品回収の費用は、業者によって大きく差が出ます。1社だけの見積もりでは高いか安いか判断できないため、必ず複数社で比較してください。一括見積もりサービスを使うと、手間なく複数社を比べられます。
悪質業者の見分け方
残念ながら、不用品回収には悪質な業者も存在します。次のような業者には注意してください。
- 見積もりが極端に安く、後から追加請求してくる
- 回収したものを不法投棄する(許可業者かどうか確認を)
- 見積もりを書面で出さない

「安さだけで選んで、後から追加請求された」という話は、現場でも何度か耳にしました。料金体系を書面で出してくれる業者を、複数比べて選んでください。
\ 不用品回収・遺品整理の費用をまとめて比較 /
「売れるもの」は捨てる前に確認を
片付けで意外と見落としがちなのが、「捨てるつもりのものが、実は売れる」ケースです。田舎の古い家には、価値のあるものが眠っていることがあります。
田舎の家に眠りがちな「売れるもの」
- 着物・帯(特に正絹のもの)
- 骨董品・古道具・古い陶磁器
- 古いお酒(ウイスキー・ブランデーなど)
- 日本人形・こけし・置物
- 未使用の贈答品(食器・タオル・調理器具)
「古いから価値がない」と思い込んで捨ててしまうと、もったいないことがあります。判断に迷うものは、捨てる前に買取査定に出してみてください。
宅配買取・出張買取の使い方
最近は、1点から宅配で送って査定してもらえる買取サービスがあります。わざわざ店舗に持ち込まなくても、箱に詰めて送るだけで査定してもらえるので、遠方の実家を片付ける場合にも便利です。
売れたお金を片付け費用にあてれば、トータルの出費を抑えられます。
\ 捨てる前に。1点から宅配で売れるか確認 /
親が生きているうちにできること
実家の片付けが一番つらいのは、親が亡くなったあとや、施設入所で慌ただしいときに、一気にやらなければならない場合です。
もし親がまだ元気なら、生前整理を少しずつ進めておくことを強くおすすめします。親自身が「これは残したい」「これは要らない」を判断できるうちにやっておくと、子ども世代の負担が大きく減ります。何より、親の思い出の品について話を聞きながら進められるのは、元気なうちだけです。
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ケアマネとして伝えたいこと——片付けは「物」だけの問題ではない
実家の片付けは、単なる物の処分ではありません。親の人生の整理であり、家族にとって感情が大きく動く作業です。
「親のものを捨てるのは申し訳ない」という罪悪感を抱える方は多いです。でも、思い出は物がなくても残ります。全部を取っておく必要はありません。本当に大切なものだけを残せば十分です。
また、きょうだいがいる場合は「誰が片付けるのか」「形見をどう分けるのか」で揉めやすいです。片付けを始める前に、きょうだい間で方針を話し合っておくことをおすすめします。
ひとつ、ケアマネとしてお伝えしたいことがあります。親が「片付けられない」「物をため込む」のは、性格のせいだけではなく、認知機能の低下のサインであることもあります。「最近、家が急に散らかってきた」と感じたら、片付けの問題としてだけでなく、健康面の変化として気にかけてみてください。

片付けは物だけじゃなく、気持ちの整理でもあるっす🐾 一人で抱え込まず、家族で分担するのが大事っすよ!
まとめ——実家の片付けは順番が9割
- いきなり捨てず、まず重要書類(権利書・通帳・保険証券)を探す
- 「残す・売る・捨てる・迷い箱」の4つで仕分ける
- 業者依頼は戸建てで30〜80万円程度。相見積もりが鉄則
- 着物・骨董・古酒などは捨てる前に買取査定を
- 親が元気なうちに生前整理を進めると、負担が大きく減る
- 片付けは感情が動く作業。きょうだいで方針を話し合っておく
実家の片付けは、心も体も消耗する大変な作業です。でも、順番を守り、頼れるところは業者や買取サービスに頼れば、負担はぐっと軽くなります。一人で抱え込まず、無理のないペースで進めてください。
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