「鶏小屋って、自分で作れるの? それとも市販キットを買った方がいい?」
今のうちの結論は、最初は市販キットでいい。羽数が増えたら「大きめのキットに買い替える」か「DIYする」かを考えればいい、です。
DIYは、道具がすでにある、あるいは借りられるなら費用を抑えやすいのが魅力です。ただし、電気のこぎりなどを一からそろえるなら、その初期費用も無視できません。今後も棚や小屋などをDIYしていくつもりがあるなら購入する価値がありますが、「今回の鶏小屋だけ」という人なら、大きめの市販キットを選ぶ方が楽な場合もあると思います。
うちは幸い、必要なDIY道具を知り合いから借りることができました。お礼は、わが家の烏骨鶏が産んだ卵。たくさん産む鶏ではないので毎回たっぷりとはいきませんが、今も時々おすそ分けしています。
飼い始める前に買ったのは、Amazonの3〜4羽用小型鶏舎。当初は親鳥1羽+ヒナ2羽の3羽を迎える予定だったので、それで十分だと思っていました。
ところが実際には、卵を温めているもう1羽の親鳥も一緒にわが家へ。まず4羽をお迎えし、その卵からヒナ2羽が孵化して最終的に6羽に。小型鶏舎が手狭になり、YouTubeを見ながら6羽用の鶏小屋をDIYすることになりました。
そして後になって分かったのですが、最初の小型キットは「小さくなったら不要」ではありませんでした。親子を一時的に分けたいとき、抱卵中、DIY鶏舎の補修中、そして思わぬトラブル時の避難場所として、今もかなり役立っています。
この記事では、市販キットとDIYの考え方、実際にかかった費用と手順、さらに完成後に起きた「ヘビ侵入事件」まで、実体験をそのまままとめます。

気づいたら鶏舎の住人が2倍っす🐾 うちの一家、いつも計画通りにいかないっすよね!
そもそも烏骨鶏を飼い始めた経緯は、こちらの記事にまとめています。
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市販キットの実力と限界——最初はこれで十分だった
5月29日、Amazonで3〜4羽用の小型鶏舎(27,671円)を購入しました。注文の翌日に届き、半日ほどで組み立て完了。正直、この規模で飼うなら市販キットで十分だと思います。工具も最低限で済みますし、何より「その日のうちに小屋がある」という安心感が大きいです。
市販品には小型だけでなく、もっと大きな鶏舎キットもあります。ですから、羽数が増えたら必ずDIYしなければならないわけではありません。手間を減らしたいなら大きめのキット、材料費を抑えたい・自分の場所に合わせて作りたいならDIYという考え方でもいいと思います。

この小型鶏舎の限界がはっきりしたのは、2週間も経たないうちでした。6月11日、烏骨鶏を飼っている友人から「ひなが生まれた」と連絡があり、翌12日に烏骨鶏をいただくことに。当初は親鳥1羽とひな2羽の予定だったのですが、「生まれる瞬間にも立ち会ってみてもらいたい」と、卵を温めているもう1羽の親鳥まで一緒にいただくことになりました。無事に孵化すると合計6羽——3〜4羽用の鶏舎では、明らかにキャパオーバーです。

ちなみにこの小型鶏舎、6羽用の鶏舎が完成したあとも廃棄していません。最初は「抱卵するときなど、1羽だけ分けたい場面で使えるかも」くらいに考えて残しておいたのですが、結果的には予備の鶏舎として残しておいて本当によかったと思う場面が何度もありました。詳しくは後半で紹介します。

DIYを決めた理由——大きめキットと迷って自作を選んだ

6羽用の鶏舎をどうするか考えたとき、選択肢は「DIY」だけではありませんでした。大きめの市販キットを買う方法もあります。
うちは最終的にDIYを選びました。大きな鶏舎を買うより材料費を抑えられそうだったことと、置く場所に合わせてサイズを決められることが理由です。
ただし、ここで忘れやすいのが工具代です。木材を切るなら電気のこぎりなどがあるとかなり楽ですが、持っていなければその購入費もDIY費用に入ります。
これからもDIYを続けるなら、工具を買ってしまうのもありだと思います。でも、鶏小屋を一度作るだけなら「DIYだから必ず安い」とは限りません。工具を一式そろえるくらいなら、大きめのキットを買った方が手軽なケースもあるでしょう。
うちの場合は、ありがたいことに知り合いから電気のこぎりなどを借りることができました。だからこそ、新たな工具代をほとんどかけずにDIYへ踏み切れた面があります。
借りっぱなしでは申し訳ないので、烏骨鶏が卵を産んだときに時々おすそ分けしています。卵が毎日たくさん採れるわけではないので少しずつですが、こういうやり取りができるのも田舎暮らしらしくて気に入っています。
そして、きちんとした設計図を用意して作ったわけでもありません。YouTubeでいろいろな鶏小屋のDIY動画を見あさり、「これなら真似して作れそうだ」という形を選んで見よう見まねで進めた、というのが実態です。日曜大工の経験が豊富だったわけでもないので、ここから先は「完璧な作り方」ではなく「素人が実際にどう進めたか」の記録として読んでください。
材料と費用——木材より鍵の方が高かった
材料調達でまず驚いたのが、ホームセンターと地域の材木店で木材の値段を比較したときの差です。相見積もりを取ったところ、材木店の方が安く済むことがわかり、そちらで購入しました。田舎ならではの選択肢かもしれません。
| 購入日 | 品目 | 購入先 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 5/29 | 小型鶏舎キット(3〜4羽用) | Amazon | 27,671円 |
| 6/17 | 木材一式 | 地域の材木店 | 28,000円 |
| 6/18 | ねじ・屋根の波板・針金フェンス10m | ホームセンター | 16,712円 |
| 7/1 | 蝶番・南京錠 | ホームセンター | 4,384円 |
新築部分(木材・ねじ類・鍵)の合計は49,096円。最初の小型鶏舎キットと合わせると、鶏舎まわりの総額は約76,767円になりました。

正直、蝶番と南京錠だけで4,384円は想定外でした。木材より金物の方が高くつくとは思っていなかったです。


組み立ての手順——約半月がかりの記録
6月18日に組み立てを開始しましたが、この日はいったん中断。YouTubeで作り方の動画を見ながら、真似できそうな形を固めるところからやり直しました。実質的な作業日は、天候にも左右されながら約2週間です。
※地域の特定を避けるため、背景を毎回CGで変更していますのでご了承ください。
土台と枠組み(6/22)
午前中2時間ほどの作業を数日繰り返すペースで進めました。まずは土台になる大きな木材を組み立てます。

屋根(6/23)
枠が組み上がった状態から、午前の作業で屋根を途中まで進めました。


ちょうどこの頃、うれしいハプニングがありました。6月27日、抱卵していたもう1羽の親鳥、たまちゃん(タマゴママ)が温めていた卵からヒナが孵化。抱卵の姿勢のまま、ひなを大事に抱えて動かない様子に感動して、写真を撮り忘れるという失態も犯しています。翌28日には、生まれたばかりのひなが早くも元気に歩き回っていました。

壁と金網張り(6/28〜6/30)
用事や雨で作業できない日を挟みながら、背面の壁面下部、側面の壁、金網の張り付けと進めていきます。ここが一番地味で時間のかかる工程でした。



仕上げと運用開始(7/1〜7/4)
7月1日、壁上部の金網が完成し、残るは扉だけというところまで来ました。同じ日、鍵まわり(蝶番・南京錠)を購入しています。そのあと2日ほど雨で作業ができず、扉が未完成のまま「内覧会」を実施。試しに烏骨鶏を入れてみると、意外と落ち着いていて、まんざらでもない様子でした。床には腐葉土と米ぬかを投入しています。


扉が未完成の状態でも、木材で押さえて小屋として運用を開始しました。そして7月4日、ようやく扉を取り付けて完成です。木材の購入からここまで、約2週間半かかりました。

作ってみてわかったこと
- 金物代を見くびっていた——蝶番と南京錠だけで4,384円。木材より高くつく品目があることを想定していませんでした
- 天候で工期は簡単に伸びる——雨の日は作業を丸ごと中断。木材を濡らさないためのブルーシート養生も地味に手間でした
- 扉が一番後回しになりがち——壁・屋根・金網まで終えても、扉だけ残って未完成のまま運用開始、というのはDIYあるあるかもしれません
- 「完成したから安心」ではなかった——金網を張って施錠していても、小さな隙間は残ります。実際、完成後に夜間ヘビが入り込み、隙間を探して補修することになりました
完成後は「目を離すときに戻せる場所」があるのが助かる
鶏小屋を完成させてからは、庭に放して過ごす時間も少しずつ増えました。6羽でまとまって歩く日もあれば、コッコちゃん+大きめのヒナ2羽、たまちゃん+小さめのヒナ2羽という元の3羽ずつで行動することもあります。
ただ、放鳥しているとカラスが狙っているように見えることがあり、ずっと自由にさせておけるわけではありません。家を離れるときや、長く目を離すときは鶏小屋へ戻すようにしています。
親鳥2羽は人に慣れているので比較的おとなしく捕まえられますが、ヒナはまだ逃げることがあります。自分から小屋へ入ってくれる日もあれば、植え込みの方へ逃げてしまい、そっと追い込んで抱き上げる日もあります。
作っている最中は「6羽が入れる広さ」ばかり考えていましたが、実際に使い始めると、放鳥と鶏舎を行き来させやすいこともかなり大事だと感じています。
小型キットを残しておいて助かった——夜のヘビ侵入事件
大きな鶏舎が完成したあと、「もう小さいキットはいらないかな」と思うところですが、うちは捨てずに残していました。
これが、本当に助かった夜があります。
ある夜、親鳥が突然ものすごい勢いで騒ぎ始めました。何事かと思って鶏舎へ駆けつけると、中にヘビが入り込んでいたんです。
一度外へ追い出しても、しばらくするとまた入ってきました。「これはどこかに入れる隙間がある」と分かりましたが、真夜中にすぐ補修するわけにもいきません。
怖かったですが、うちでは長い棒を使って何とか外へ追い払い、その夜は6羽に小型キットへ移動してもらいました。3〜4羽用なので6羽にはかなり手狭です。それでも、安全を確認できない鶏舎で朝まで過ごさせるより、一晩だけ避難できる場所があったことが本当に助かりました。
※ヘビの種類が分からない場合や危険を感じる場合は、無理に近づいたり捕まえたりしないでください。
翌日、侵入口になりそうな隙間を探して補修しました。もし最初のキットを処分していたら、「夜中に6羽をどこへ避難させる?」とかなり困っていたと思います。
小型キットは「予備舎」として残す価値があった
ヘビの一件だけではありません。飼い続けていると、メインの鶏舎とは別に、一時的に分けられる場所が欲しい場面があります。
- 親離れの時期など、親鳥とヒナをいったん分けたいとき
- つつき合ったり、追い回したりして少し距離を取らせたいとき
- 抱卵中の親鳥を静かな場所で様子を見たいとき
- DIYした鶏舎を修理・補修するとき
- 今回のように、夜間のトラブルで急きょ避難させたいとき
もちろん、常時6羽を入れておくには小さすぎます。でも「予備の1部屋」だと思って残しておくと、いざというときのリスクヘッジになります。
最初に買ったキットは、メイン鶏舎としての役目を終えても、決して無駄にはなりませんでした。
完成後の様子です。ひなたちもすっかり元気に育っています。


不格好でも、住めば愛着わくもんっす🐾 完璧な設計図がなくても何とかなるっすよ!
よくある質問
鶏小屋のDIY、費用はどれくらいかかりますか?
うちの場合、6羽用に新築した部分(木材・ねじ類・鍵)で約49,000円でした。最初に買った3〜4羽用の市販キット(約27,000円)と合わせると、鶏舎まわり全体で約77,000円です。木材の調達先(ホームセンターか材木店か)や小屋のサイズで金額は変わるので、あくまで一例として参考にしてください。
DIY未経験でも1人で作れますか?
うちは設計図もなく、YouTubeを見ながらの見よう見まねでしたが、1人で完成させました。ただし、1日で終わる作業ではありません。天候にも左右されながら、実質2週間半ほどかかっています。「休日にコツコツ進める」くらいの気持ちで臨むのがおすすめです。慣れた人が手伝ってくれるなら、その方が早く確実に進むと思います。
鶏小屋は1羽あたりどれくらいの広さが必要ですか?
国際的な動物福祉団体の推奨としては、1羽あたり0.1〜0.15㎡程度以上が一つの目安とされています。趣味規模の飼育では、坪あたり6〜15羽程度(1羽あたり0.22〜0.55㎡程度)を目安にしている飼育者もいるようです。ただし日本には法的な統一基準があるわけではなく、鶏種や飼育環境によっても適切な広さは変わります。心配な場合は、家禽の飼育経験者や獣医に相談することをおすすめします。
市販キットとDIY、結局どちらがいいですか?
羽数が少ないうちは、市販キットの手軽さはかなり魅力です。羽数が増えたら、大きめの市販キットへ買い替えるか、DIYするかを考えればいいと思います。
DIYは、工具がすでにある・借りられる・今後もDIYを続ける予定がある人とは相性がいいです。一方、電気のこぎりなどを一からそろえるなら初期費用が増えるので、「鶏小屋を一度作るだけ」なら大きめのキットの方が手軽なこともあります。
そして、最初の小型キットは買い替え後もすぐ捨てないのがおすすめです。うちでは親子を分けるとき、抱卵中、鶏舎の補修時、夜のヘビ侵入時の避難場所として役立ちました。
まとめ——最初はキット、増えたら大きめキットかDIY
- 3〜4羽用の市販キットは、その日のうちに使える手軽さが最大のメリット
- 羽数が増えたら、大きめの市販キットへ買い替える方法とDIYする方法がある
- うちは工具を知人から借りられたため、DIYを選び、設計図なし・YouTube見様見真似で約2週間半かけて完成
- 新築部分は約49,000円。ただし工具を一から買う場合は、その初期費用も考える必要がある
- 小型キットは親子の分離、抱卵、修理中、緊急避難用の「予備舎」として今も現役
- 完成後にヘビが侵入した経験から、隙間の点検・補修と予備舎の大切さを実感した
鶏小屋は「キットかDIYか」の二択ではありません。まず小さなキットで始め、羽数が増えたら大きめキットかDIYを選ぶ。そして最初のキットは、できれば予備舎として残しておく。実際に飼ってみた今は、この流れが一番現実的だったと感じています。
DIYするなら、材料費だけでなく工具代と「今後もDIYを続けるか」まで考えるのがポイントです。うちのように知り合いから借りられるなら、それも立派な選択肢です。
そして何より、鶏と暮らしていると予定外のことが起きます。6羽に増えたことも、ヘビが入ってきたことも想定外でした。だからこそ、メイン鶏舎だけでなくいざというときに逃がせる場所を一つ持っておくことは、思っていた以上に大切でした。
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