「田舎暮らしって、デメリットしかないじゃないですか」
移住を経験した人から、こういう声をよく聞きます。
正直に言います。半分は本当です。
わたしは田舎の中古住宅を4回購入し、4回後悔しました。仕事がなかった、農薬で妻が体調を崩した、人間関係でつまずいた、プロパンガス代が想像以上に高かった——失敗の種類だけは豊富です。
それでも今も田舎で二拠点生活を続けています。
なぜか。デメリットを知った上で動いたから、致命傷を負わずに済んだからです。

そしてなにより、田舎暮らしのメリット、田舎暮らしで毎日感じる、豊かさや楽しさがあるから、私は田舎の二拠点生活をやめられないでいます。
この記事では、4回の移住で実際に経験したデメリットを正直に全部並べます。「田舎暮らしはやめとけ」と言いたいわけではありません。
「田舎移住してみたいかも…?」と考えている人に、田舎移住のデメリット、マイナス面も伝えつつ、全部それを体験しても田舎移住を楽しみ続けている人間(とワンコ🐾)がいることを知ってもらい、答えを出すためのヒントになれば良いなぁ、と思います。

ご主人みたいに、田舎への移住を四回も失敗してる人、ボクは見たことないっすよ🐾

なぜ「田舎暮らしはデメリットしかない」と言われるのか
田舎暮らしへの期待値が高すぎることが原因だと思います。
「自然の中でゆっくり暮らせる」「食費が安くなる」「土地が広い」——移住前に描くイメージは明るいものばかりです。ところが実際に住んでみると、想像していなかった手間・コスト・人間関係が次々と出てきます。
期待と現実の落差が大きいほど、「デメリットしかない」という感想になりやすいです。都会と田舎の比較というより、「移住前の自分が思い描いていた生活」との比較で後悔が生まれます。

わたしも2軒目のときは「田舎で自由に暮らせる!」と浮かれていました。現実は引っ越し初日から給湯器が壊れててんやわんやでしたけど(苦笑)。

デメリット① 仕事が少ない——職種によっては詰む
田舎移住で一番致命的なデメリットがこれです。
求人数が絶対的に少ない。それだけではなく、職種の偏りが大きいです。農業・建設・介護・小売りなどの求人は一定数ありますが、IT・マーケティング・専門職などは、地域によってはほぼゼロということがあります。
わたしが経験した失敗がこれです。ケアマネジャーとして働いていたわたしは「介護職は全国どこでも需要があるはず」と思い込んで物件を購入しました。ところが、その地域ではケアマネジャーの求人がまさかのゼロ。介護スタッフは不足していても、ケアマネジャーは足りていたのです。同じ「介護職」でも、業務ごとに需要がまったく違います。

物件より先に求人チェックっすよ🐾 Indeedで移住先の職種を検索するだけで、事前に確認できるっす!
リモートワーク可能な職種であれば、仕事の問題は解決しやすいです。ただしリモート前提で移住する場合も、会社との契約内容や通信環境(光回線が来ているか)は事前に確認が必要です。
デメリット② 車がないと生活できない——維持費は年間数十万円
田舎では車は贅沢品ではなく、インフラです。車がなければスーパーにも病院にも行けません。
問題は、車の維持費が思った以上にかかることです。ガソリン代・車検・保険・タイヤ交換(雪国では冬タイヤ必須)を合計すると、年間30〜50万円程度になることは珍しくありません。「家賃が安くなった分で相殺できる」と思っていたら、車の維持費だけで消えることもあります。
さらに、距離感の問題があります。地図で見ると「なんとかなりそう」な距離でも、毎日走ると全然違います。わたしが山奥ハウスに住んでいたとき、職場まで片道1時間15分。「まぁなんとかなるかな」と思っていましたが、毎日往復3時間のドライブは体力をじわじわ削っていきました。

田舎で街に行くまでのルートが一本しかない場合、事故などで通行止めになると仕事を休むしかなくなることもあります。迂回ルートの有無も確認しておくと安心です。
デメリット③ 人間関係が濃すぎる——プライバシーがない
田舎の人間関係は「あたたかい」と聞いていたのに、実際は「濃すぎてしんどい」というケースが多いです。
自治会への参加、草刈りの当番、農作業の手伝い——地域によってはこれらへの参加が暗黙の義務になっていることがあります。「移住者だから」と最初は多少の猶予があっても、年数が経つにつれ同じように求められます。
また、プライバシーがほぼありません。「昨日の夜、車がなかったね」「最近よく外出してるね」という会話が日常になります。都市部での匿名性に慣れていると、これが大きなストレスになります。

もう今は笑い話にしてますが、移住前に「ここらへんはみんな良い人ばっかりだでねぇ〜」と言ってくれた住民が、実はその地域で一番問題のある人だったことがありました。一人の話だけで判断するのは危険です。
デメリット④ 医療・買い物が遠い——緊急時に困る
田舎では、病院・スーパー・ホームセンターまでの距離が都市部とは全然違います。
近くのスーパーまで車で30分、大きな病院まで1時間——これが田舎では「普通」の距離感です。週1回の買い物をまとめてする生活リズムに慣れれば問題ないですが、急病・ケガのときに「近くに救急病院がない」という現実は深刻です。
持病がある方、小さな子どもがいる方、高齢の家族と同居する予定がある方は、医療アクセスを特に重視して移住先を選んでください。

わたし達は都会暮らしより少し大きめの冷蔵庫にして、お肉を冷凍にしたり、残り物でレシピを考えたり、田舎暮らしの醍醐味だと前向きに楽しんでますよ!
デメリット⑤ 虫・雑草・雪——自然の手間は想像の10倍
都会の人ほど、旅行などで体験する自然に感動し、「自然の中で暮らしたい」という憧れを持つものです。
しかし、実際に自然と隣り合わせで暮らすということは、自然の手間も全部引き受けるということです。

広い敷地の田舎の夏の雑草は、何日もかけて引き終わったと思ったら、最初に引いた場所にはもう雑草が生えている「無限雑草地獄」になります。
スズメバチ・マダニ・ムカデなどの害虫、マムシ・ヤマガガシといった蛇、ハクビシン・ニホンザル・シカといった農作元を食べてしまう野生動物も、都会では考えられない頻度で遭遇します。
雪が多い地域では、屋根の雪下ろし・道の雪かきが冬の日課になります。

ご主人も雪が積もってから「こんなに大変だったのか」って気づいてたっすよ……🐾 雪国の人の「最近は雪、少ないよ~」は鵜呑みにしちゃダメっす🐾
デメリット⑥ 家賃が安くても生活費は高くなりやすい——プロパンガスが家計を直撃する
「田舎は物価が安い」というイメージがありますが、生活コスト全体で見ると、都市部と大差なかったり、むしろ高くなるケースがあります。
家賃や土地代(固定資産税等)は確かに安くなります。でも、その分が車の維持費・暖房費・プロパンガス代で消えてしまいがちです。
特に見落としがちなのがプロパンガスです。田舎の中古住宅はほぼプロパンガスで、自由料金制のため会社によって料金が大きく違います。何も知らずに移住すると、割高の単価のガス会社と契約して、冬のガス代が3万〜4万円になることも珍しくありません。
わたし自身、ガス会社を変えただけで冬のガス代が35,900円→16,500円になりました。「田舎だから高くて当然」と思い込んでいたのが間違いでした。

プロパンガスは「田舎の見えない固定費」です。移住前に必ず確認してほしいポイントのひとつです。
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それでもわたしが田舎に住み続ける理由

ここまで読んで「やっぱり田舎はダメじゃないか」と思った方、ちょっと待ってください。
わたしが今も田舎で二拠点生活を続けているのは、デメリットが全部直撃して、1軒目・2軒目・3軒目・4軒目とそれぞれ失敗もありましたが、なんとか致命傷にならずに済んだからです。
失敗するたびに「次はここを確認しよう」という知識が積み上がり、大きな失敗は減らしてきました。
田舎暮らしには、都市部にはないメリットも、たくさんあります。
朝、野鳥の鳴き声で目を覚ましたり、美しい景色をうっとりと眺めながら散歩を楽しんだり、自家製野菜を美味しくいただいたり、地域とのつながりができて交流を楽しんだり——これはかけがえのない体験です。
わたしが残念だと思うのはデメリットだけに注目して、田舎移住を諦めてしまうことです。デメリットを把握しながらも、デメリットを上回る価値を、田舎移住では感じることができると思っています。

失敗しながら学んで、ご主人なりに田舎との付き合い方を見つけたっす🐾
まとめ——デメリットを越える価値を見出したら、田舎移住してみてほしい

- 仕事は移住前にIndeedで職種・件数を必ず確認する
- 車の維持費は年間30〜50万円を見込んでおく
- 人間関係の濃さは、複数の住民に話しかけて事前に感触をつかむ
- 医療・買い物の距離は、実際に走って確認する
- 虫・雑草・雪の手間は、季節を変えて現地を見に行く
- プロパンガスは会社によって料金が大きく違う——移住前に確認する
「田舎暮らしはデメリットしかない」は、ある側面では真実ですが、対策できることもあるし、それを超えるメリットも与えてくれるものでもあります。
4回後悔したわたしが言えるのは、それでもやっぱり「移住を諦めない!田舎暮らしが好き!」です。

なんだかんだでご主人もボクも、デメリットなんてどこ吹く風で、田舎の2拠点生活を満喫してるっす🐾
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